心に残る失敗談を語る!?

先日、過去の資料の整理整頓し
40年前のビデオを1本復活させました。

復活!といっているのは、
規格がβマックスという現在はない規格のため、
業者や機材でちょっと苦労したので・・・

映像は40年前の高校時代に参加したテレビのクイズ番組、
その決勝大会の映像、それを友人が持っていることを知り、
思わず引き取り、自力で再生を試みたのです。

テープの画質以上に、
本人の見た目!?自分自身がその経年劣化(笑)にあらためて気づき、
また逆に、映像や音声から、話し方、所作動作、
考え方の根本は、何も変わらないことにも気づきます。

そして、これまで40年の自分の歴史を知っているので、
ビデオの自分に伝えたい想いも湧き上がってきます。

もし目の前に、40年前の自分がいたら何を話すのだろう、と。

きっと、
– こんなことをしたほうがいい
– こんなことはやめたほうがいい
– こうするとうまくゆく
と教えたり、注意をしたり、するんでしょうかね(笑)

でも、当時の自分が本当にその話を受け入れるのだろうか、
聞く耳を持つのだろうか、とも思います。

たぶん、有効なのは、

– こんな出来事があった
– こんな失敗をして苦労した

という自分にとって苦しかったこと、辛かったこと、
その事実や失敗談を開示し、話してあげることの方が、
興味を持って聞いてくれるのかもしれません。

まあ、こんな話、現実的ではありませんが、今の自分の打ち明け話を聞いて、
40年前の自分が、自分で考え、自分で選択して行動してゆくことをちょっとだけ妄想しました。

そして、
リーダーにとっても「自己開示」は重要ということを
あらためて認識しました。

リーダーが他者との関係づくりの第一歩を踏み出す際の大切なコツ、
それは、カッコイイ自分やできる自分、成功したできごと等、
ではなく、まず、

・・あなたの心に残る失敗談を本音で打ち明けること

なのです。

単なる成功談だと、
他人は自慢話に聞こえ、引いてしまうかもしれません。
でも、他人に話しにくい、失敗談や苦労話だと、
「この人も、こんな悩みや失敗があるんだ・・・」という感じで、
ちょっと身を乗り出して、
興味を持って聞く姿勢になること想像できませんか。

もちろん、やみくもに自己開示すれば良いわけではありません。
相手やその場の状況に応じて、可能な範囲で構いません。そうすることで、相手はあなたにこれまで以上に親近感をおぼえてくれるのです。

ちなみに、『ジョハリの窓』という言葉、ご存知ですか。

心理学者のジョセフとハリーが提唱した考えで、
自分(知っていると知らない)、他人(知っていると知らない)、
それぞれを縦横軸にした、4象限の表のこと。各象限を窓といいます。

ジョハリの窓
(サンフランシスコ州立大学 心理学者ジョセフ・ルフト & ハリ・インガム)

自分も知っていて他人も知っている窓(象限)が大きいほど、
お互いの関係性のベースができる。

その窓を大きくするために、
自分が知っていて他人が知らないことを
「自己開示」する、それが大切!という考え方です。

リーダーであるあなたが、
まず「自己開示」することで他者との関係の基盤が生まれる。
その自己開示の工夫として、はじめての関わりの中で、

<あなたの心に残る失敗談を本音で打ち明けること>

をしてみる。自己開示とその工夫が、
相手の気持ちを引きつけ、共感のきっかけになります。

ぜひ、リーダーとして他者との関係性の第一歩として、
あなたからの自己開示、はじめてみませんか。